西川材について
「西川材」は埼玉県産の優良木材として、首都圏を中心に使用されています。西川林業は、長い伝統と林業者の強い愛林思想に支えられた、丁寧な育林作業によって、優良な材が生産されています。
古くは江戸の大火のときの復興用材として、さらに関東大震災の際には木材の需要が殺到し、西川林業地が認知される様になりました。
江戸時代からの伝統を引き継いで、首都圏から最も身近な産地として、木材の提供とともに、その生活や環境を良くするサイクルを創る、それが西川材の役目です。
●名前の由来
埼玉県の南西部、荒川支流の入間川・高麗川・越辺川の流域を西川林業地と呼んでいます。江戸時代、この地方から木材を筏により江戸へ流送していたので、「江戸の西の方の川から来る材」という意味から、この地方の材が「西川材」と呼ばれるようになりました。
●産地は何処
西川林業地は、飯能市・日高市・毛呂山町・越生町にまたがり、森林面積は20,457ヘクタール、西は標高400〜1,200mの山に囲まれ、東は武蔵野の平野に接しています。
●なぜ良材が出来る

木目の詰んだ優良材

色艶の良い杉・桧
地域の大部分は秩父古生層からなる褐色森林土で、平均気温12〜14℃、平均降水量1,700〜2,000mm、降雪は年3〜4回と比較的温暖であり、地質、気候ともにスギ・ヒノキの育成に適しています。
◆強度も高い優良材◆
杉のヤング係数で比較してみると、
全国平均:E 70、西川材は E 80〜E90
と強度の高さも証明済みです。

※ヤング係数とは材料の変形しにくさのことです。
この数値が大きいほどたわみにくい材という事になります。
◆立て木◆※ポイント!!
西川林業の特徴として「立て木」があります。主伐時に1ヘクタールあたり10から15本程度残し、100〜200年の長期に保存するもので、所有者の特別な出資に備える物でありました。その為に、ある程度の量の大径木が残ることになりました。